展覧会 開催中

日本・フィンランド外交関係樹立100周年記念

フィンランド陶芸

―芸術家たちのユートピア

Power of Ceramics: Modernism in Finnish Applied Arts

会  期:
2018年7月14日(土)〜2018年9月6日(木)
時  間:
10:00~18:00
(入館は17:30まで)
休館日:
月曜日 ただし、7月16日(月・祝)は開館し、7月17日(火)は休館。
観覧料:
一 般 800(600)円
大高生・65歳以上 600(500)円
小中生 無料
*障がいのある方は半額・その付添者1名は無料。
*(  )内は20名以上の団体料金。
*目黒区内在住、在勤、在学の方は、受付で証明書類をご提示頂くと団体料金になります。(他の割引との併用はできません。)

主催:公益財団法人目黒区芸術文化振興財団 目黒区美術館
特別協力:コレクション・カッコネン
協力:有限会社スコープ、アラビア、イッタラ
協賛:大日本印刷、フィンエアー、フィンエアーカーゴ、サッポロホールディングス株式会社
後援:フィンランド大使館、フィンランドセンター
企画協力:S2株式会社

 

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日本とフィンランドの外交関係樹立100周年を記念し、「フィンランド陶芸-芸術家たちのユートピア」を開催いたします。
これまで日本では、おもにフィンランドのプロダクト・デザインが紹介され、作家による芸術作品については十分とは言えませんでした。本展は、フィンランド陶芸の体系的な展示を日本で初めて試み、その黎明期から、最盛期ともいえる1950年代・60年代までを名作と共に辿ります。
19世紀末に流入したアーツ・アンド・クラフツ運動の影響を大きく受けたフィンランドの美術・工芸は、1900年のパリ万国博覧会で高く評価され、世界的な注目を集めました。この成功は、当時ロシアからの独立を目指していた民衆に誇りと自信を抱かせ、建国の原動力ともなりました。また、フィンランド陶芸の萌芽もここにあります。そして、1930年代後半から始まるフィンランド陶芸の躍進の下地となったのは、美術工芸中央学校における陶芸家育成と国を代表するアラビア製陶所美術部門の活動でした。この美術部門では、作家たちによる自由な創作が許されており、ユートピアともいえる環境から数々の傑作が生み出されていくこととなります。国を挙げて芸術、文化の振興に取り組んだ結果、フィンランド陶芸は20世紀中期には世界的な潮流を生み出すまでに成長します。その既成概念にとらわれない豊かな表現は、人々を魅了し、日本の工芸界にも大きな影響を与えました。
本展は、フィンランド陶磁器やガラス作品の世界的コレクターであるキュオスティ・カッコネン氏のコレクションを中心に、「フィンランド陶芸の萌芽」「近隣諸国の影響を受けて」「フィンランド陶芸の確立」「フィンランド陶芸の展開」「プロダクト・デザイン」の5章によって構成します。知られざるフィンランド陶芸の世界との出会いは、その源泉に触れ、そして奥深さを知る、またとない機会になるでしょう。

 

1. フィンランド陶芸の萌芽−ナショナル・ロマンティシズム
19世紀末にフィンランドにもたらされたアーツ・アンド・クラフツ運動の影響による伝統への回帰や、ロシアからの独立の気運も相まって、当時世界を席捲していたアール・ヌーヴォーは、同国内においてナショナル・ロマンティシズム(民族的ロマン主義)と称され、独自の発展を遂げることとなりました。そして1900年のパリ万国博覧会において国際的な評価を受けたことが、さらなるナショナリズムの高揚と国内の手工業分野の発展を促しました。本章では、この時期に創業したアイリス工房やアラビア製陶所で製作された、壺や花器などを紹介します。

 

2. 近隣諸国の影響を受けて−アール・デコ
1920年代には、近隣諸国の影響を受けてきた陶磁器のデザイン性を高めようという動きが生じ、そして1930年代後半になると、フィンランド陶芸が躍進を見せます。この下地となったのは、ヘルシンキにあった美術工芸中央学校での陶芸家育成と、国を代表するアラビア製陶所・美術部門の活動でした。後者では作家たちに自由な制作の場が与えられ、まさにユートピアといえる環境から、数々の傑作が生み出されていきました。本章では、テューラ・ルンドグレンやミハエル・シルキンらによる陶彫を中心に紹介します。

 

3. フィンランド陶芸の確立−オーガニック・モダニズム
第二次大戦後、フィンランド陶芸は国内に留まらず、ミラノ・トリエンナーレなどの国際展において、世界的に評価されるようになりました。本章では、オーガニック・モダニズムと称された伸びやかで有機的な形態が特徴的なトイニ・ムオナの筒花瓶や、立体造形として陶芸を追求したキュッリッキ・サルメンハーラの壺などを紹介します。

 

4. フィンランド陶芸の展開−ピクトリアリズム
フィンランド陶芸を牽引した作家の中には、陶芸の概念を塗り替える作家も現れました。本章では、ビルゲル・カイピアイネンおよびルート・ブリュックらの作品を通して、伝統的な陶板画とは一線を画した、詩情豊かな絵画的表現(ピクトリアリズム)の陶板や皿を紹介します。

 

5. プロダクト・デザイン−フィンランドと日本
おもにアラビア製陶所で生産されたフィンランドの日用品には、隣国スウェーデンの影響が色濃くありました。しかし第二次大戦後、新たなデザインが求められると、同国に倣った機能主義に加えて、日本の美術や工芸にも影響を受けた製品が国内外で人気を博しました。本章では、日本でも人気の高いカイ・フランクらの食器セットなどを紹介します。

 

【出品数】
陶磁器、ガラス、ポスターなど 137点

 

●特別講演会
「フィンランドという国と人、その生活とデザイン」
日時:7月22日(日) 14:00-16:00
講師:島崎 信(武蔵野美術大学名誉教授/日本フィンランドデザイン協会理事長)

 

●講演会
「フィンランドのアラビア窯―カイ・フランクと芸術家たち」
日時:7月14日(土) 14:00-15:30
講師:山口敦子(岐阜県現代陶芸美術館学芸員)

 

*各回とも定員70名(先着順・席に限りがあります)、聴講無料(ただし、高校生以上の入場には当日有効の本展観覧券が必要です)。

 

●大人のための美術カフェ
日時:8月25日(土) 14:00-15:00

ナビゲーター:当館学芸員

 

*申込不要、参加無料(ただし、高校生以上の入場には当日有効の本展観覧券が必要です)

 

●ポップアップショップのお知らせ
会期中の毎週末に限定オープン!
フィンランドヴィンテージ陶器ショップ
時間:12:00―17:45(土、日、祝)
場所:目黒区美術館1F
(高校生以上の入場には当日有効の本展観覧券が必要です)

 

 

プレスリリースはこちらから

①アルフレッド・ウィリアム・フィンチ 花瓶 1897-1902年/ アイリス工房
コレクション・カッコネン photo:Niclas Warius

②花瓶≪カレヴァ≫ 1906-1914年/アラビア製陶所
コレクション・カッコネン photo:Niclas Warius

③ミハエル・シルキン 彫像(駱駝) 1940年代/ アラビア製陶所
コレクション・カッコネン photo:Niclas Warius ©KUVASTO, Helsinki & JASPER, Tokyo, 2018 C2177

④ キュッリッキ・サルメンハーラ 壺 1958年頃/ アラビア製陶所
コレクション・カッコネン photo:Niclas Warius

⑤ フリードル・ホルツァー=シャルバリ ボウル(ライス・ポーセリン) 1950年代/ アラビア製陶所
コレクション・カッコネン photo:Niclas Warius

⑥ビルゲル・カイピアイネン 飾皿(テーブルのある部屋) 1980年代/ アラビア製陶所
コレクション・カッコネン photo:Niclas Warius ©KUVASTO, Helsinki & JASPER, Tokyo, 2018 C2177

⑦ ルート・ブリュック 陶板《聖体祭》 1952-1953年/ アラビア製陶所
コレクション・カッコネン photo:Niclas Warius

⑧アラビア製陶所美術部門(1945年)
photo: Arabia

⑨トイニ・ムオナ 筒花瓶 1940年代 / アラビア製陶所 コレクション・カッコネン photo:Niclas Warius

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