広がるコラージュ / 同時開催 IIDA 101 飯田善國
概要
展覧会名 | 広がるコラージュ / 同時開催 IIDA 101 飯田善國
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会期 | 2024年2月17日(土)~2024年3月24日(日) |
休館日 | 月曜日 |
時間 | 10:00〜18:00(入館は17:30まで) |
観覧料 | 一 般 700(550)円
大高生・65歳以上 550(400)円
中学生以下 無料
*( )内は20名以上の団体料金
*障がいのある方とその付添者1名は無料
*目黒区在住、在勤、在学の方は受付で証明書類をご提示いただくと団体料金になります。
*他の割引との併用はできません。
*ご入館のための日時指定予約は必要ございません。開館時間内に直接お越しください。
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主催等 | 主催 公益財団法人目黒区芸術文化振興財団 目黒区美術館 |
チラシPDF:1.78MB
作品リストPDF:282KB
「広がるコラージュ」展示内容
コラージュは、「糊で貼り付ける」という意味のフランス語(coller)から派生した言葉で、身近にある様々な素材を切り取り、組み合わせる手法です。この手法が新しい芸術表現のジャンルとして価値づけられたのは、1912年にフランスでパブロ・ピカソやジョルジュ・ブラックによって油彩画に布や紙片が貼り付けられた作品が制作されたのがきっかけといわれています。日本では、西洋美術の前衛的な表現を積極的に学んだ大正時代以降に発展し、様々な作品が作られてきました。20世紀よりもはるか以前から存在していたコラージュという行為は、従来の芸術表現を問い直す機運の中で再発見されてきたと考えられます。次第に、技法を示す言葉の意味の範疇を越えて、多様な広がりをもって制作に用いられるようになり、現在では、その発想を読み取れる作品が数多く存在することに気づかされます。本展では、当館のコレクションより、コラージュによって作られた作品のほか、その発想に基づいて多様なイメージやテクスチャーを引用し組み合わせた作品を紹介し、その手法と表現を掘り下げます。
1.色、かたち、デザイン
素材がもともと持つ質感、模様、色、かたちなどの違いや、平面性を生かしたグラフィカルな作品など、デザインの手法としてコラージュを用いた作品を紹介します。
岡田謙三《雲と子供》1966年 油彩・キャンバス 目黒区美術館蔵
安本亮一「東京パック」原画集より《ショウ・ウィンドーからぬけて来た女(張紙細工)》
1928年 墨、コラージュ・紙 目黒区美術館蔵
2.異質なイメージの組み合わせ
既存のイメージをもとの文脈から切り取り、新たに全く異質なイメージと同居させることで、比喩や象徴、幻想や夢のような世界を表現した作品もコラージュとして捉えられます。
福沢一郎《大砲のある静物》1931年 油彩・キャンバス 目黒区美術館蔵
高野三三男《道化芝居(Arlequinade)》1950年 油彩・キャンバス 目黒区美術館蔵
3.異質なテクスチュアの組み合わせ
木、段ボール、縄、糸、コンクリート、紙粘土など様々な素材を用いて制作された作品を紹介します。これらの作品は、従来の絵画表現を打ち破ろうとする気概やエネルギーに溢れています。
桂ゆき《ふたつのオレンジ色のかたち》1960年 油彩、和紙・キャンバス 目黒区美術館蔵
工藤哲巳《記憶の独立》1980年 木、プラスチック、糸、接着剤、塗料、他 目黒区美術館蔵
©ADAGP, Paris & JASPAR, Tokyo, 2023 E5439
〔その他出品作家〕 磯辺行久、今井俊満、草間彌生、下村良之介、野中ユリ、野村耕、不動茂弥、前田常作、ほか
画材の実験室・コラージュ編 (目黒区美術館ワークショップ2024春*)
作品を鑑賞した後は、1階ワークショップ室で開催する「画材の実験室」で、様々なコラージュをお試しいただけます。下記の開催日程をご確認のうえご参加ください。
◇開催日時:2月27日(火)~3月3日(日)
3月5日(火)~8日(金)
3月12日(火)~15日(金)
3月19日(火)~23日(土)
各日13:00~16:00
◇参加費無料(但し、当日の観覧券が必要)
*目黒区美術館ワークショップ2024春
同時期に開催する展覧会のテーマとなる「コラージュ」技法に関連し、紙と糊剤の材料の視点から注目したり、一つの画面に異なるイメージを組み合わせたりなど、コラージュ=貼り合わせることに着目したワークショップを予定しています。
詳細ページ
「同時開催 IIDA 101 飯田善國」展示内容
目黒にゆかりのある芸術家・飯田善國(1923-2006)の特集展示を同時開催します。飯田善國は2023年に生誕100周年を迎えました。これを記念し、本年は「101年目からの飯田善國プロジェクト」の一環として、当館が所蔵する飯田善國の作品・資料を中心に、画家・彫刻家・版画家、そして詩人・評論家として多彩な足跡を残した飯田善國の仕事を振り返ります。当館での展示以降、飯田善國の生誕の地である栃木県の足利市立美術館*をはじめ、飯田の作品を所蔵する全国の他の美術館においても、特集展示が予定されています。
*飯田善國展開催情報:足利市立美術館 2024年11月16日(土)~12月26日(木)
1.初期の絵画
1952年の東京藝術大学油画科卒業から、1956年の渡欧までの間に描かれた初期の絵画作品を紹介します。
飯田善國《戦争A―鎮魂歌―思い出す人々》1955年 油彩、コラージュ・キャンバス 目黒区美術館蔵
飯田善國《目黒川夜景 1》1954年 油彩・キャンバス 目黒区美術館蔵
2.絵画から彫刻へ
1956~57年のローマ滞在、1957~63年のウィーン滞在、1963~67年のベルリン滞在を経て、制作の主軸を絵画から彫刻へと移した時期の作品を紹介します。
飯田善國《KOSMOS―WHITE》1964年 木・塗料 目黒区美術館蔵
3.野外モニュメント:〈ミラーモビール〉
1968年より、材質にステンレス・スチールを使った野外モニュメントの制作を継続的に行いました。模型や映像資料等によりその仕事を紹介します。
4.詩と音楽:「円盤の五月」
1982年に刊行された飯田善國による長詩「円盤の五月」に合わせて、作曲家の田中聰が楽曲を提供し、1995年に初演されました。楽譜や映像資料等によりその仕事を紹介します。
飯田善國 詩画集『Chromatopoiema』より《12. conscience of》1972年
シルクスクリーン・紙、透明フィルム 目黒区美術館蔵
飯田善國(いいだ・よしくに) 略歴
1923年栃木県足利市に生まれる。1941年群馬県立館林中学(旧制)卒業。1943~46年まで軍隊生活を送る。1947年東京目黒区中目黒に住む(~1956年)。1949年慶応大学文学部卒業。1953年東京藝術大学油画科卒業。1956年渡欧。翌年ローマのペリクレ・ファッツィーニの私塾で彫刻を学ぶ。1967年帰国。1969年日本鉄鋼連・毎日新聞社主催による「国際鉄鋼彫刻シンポジウム」に実行委員、運営委員として参加する。この頃から、鏡面ステンレスによる〈ミラーモビール〉を各地に制作し始める。
1972年詩人・西脇順三郎との共同制作で詩画集『クロマトポイエマ』を制作。1974年ニューヨークのドゥニーズ・ルネ画廊で「クロマトフィロロギア展」を開催。〈クロマトポイエマ〉の方法論を絵画と彫刻作品へ展開させた。1978年第一詩集『ナンシーの鎧』刊行。1982年第二詩集『円盤の五月』刊行。1983年法政大学工学部建築学科教授となる。2006年長野県松本市で死去。
展覧会紹介動画
関連イベント
講演会「飯田善國の野外モニュメントをめぐって」
ナスエンジニアリング株式会社にかつて存在した「景観部」に在籍し、エンジニアとして飯田善國の野外モニュメントの制作に携わってきた講師より、その仕事内容や当時のエピソードなどをお話いただきます。
日時 | 2024年3月9日(土)14:00~16:00 |
講師 | 講師:大久 勉、山田敦雄(聞き手、当館元学芸員) |
場所 | 目黒区美術館1階 ワークショップ室 |
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参加方法、定員 | 当日先着順、50名程度
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料金 | 聴講無料(但し、当日の観覧券が必要です)
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講演会「飯田善國の詩と音楽の世界」
飯田善國による詩に合わせて楽曲を提供した作曲家の田中聰氏より、当時の映像や音源などを鑑賞しながら、生前の飯田善國との交流やエピソードなどをお話いただきます。
日時 | 2024年3月10日(日)14:00~16:00 |
講師 | 田中 聰(作曲家)、山田敦雄(聞き手、当館元学芸員) |
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場所
| 目黒区美術館1階 ワークショップ室 |
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参加方法、定員 | 当日先着順、50名程度 |
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料金 | 聴講無料(但し、当日の観覧券が必要です)
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大人のための美術カフェ(「広がるコラージュ/同時開催 IIDA 101 飯田善國)
本展の担当学芸員が、展覧会にまつわるエピソードなどをお話します。
日時 | 2024年3月24日(日)14:00~15:00 |
場所 | 目黒区美術館1階 ワークショップ室 |
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ナビゲーター
| 当館学芸員
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参加方法 | 当日先着順(直接会場にお越しください)
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料金 | 聴講無料(但し、当日の観覧券が必要です)
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定員 | 50名程度
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